女性の診察科目について

脳神経外科の診療

ストレスの多い現代社会。慢性的な頭痛で困っている女性が大変増えています。たかが頭痛といっても、仕事や家事の能率を落とし、人間関係にも影響を与えます。
しかし専門外来が少なく、脳神経外科というと敷居が高いと感じ、かかりたくてもかかれない人も多いかもしれません。脳梗塞などの生活習慣病も、大きな発作を起こしてからでは手遅れとなることもあります。
悩んでいないで、脳神経外科クリニックに相談してみましょう。

こんな時に受診しましょう。
  • 頭痛、脳下垂体・ホルモン疾患、脳血管障害、生活習慣病チェック外来、もの忘れ、顔面痙攣、眼瞼痙攣、脳神経外科疾患一般など
    (注:病院によって診療内容が異なります。確認してから受診しましょう)
☆[参考]主な疾患と治療
〈頭痛〉

片頭痛は男性より女性が3.6倍多く、20才から40才くらいの若い女性に多い頭痛です。
とくに30代の女性は、5人に1人が片頭痛で悩んでいるといわれています。最近、片頭痛や群発頭痛には大変よく効くお薬が開発されました。この薬は医師の処方箋が必要です。予防薬もあります。
緊張型頭痛は肩、首、後頭部、頭のまわりにある筋肉が、ストレスによって頭をしめつけるのです。治療薬としては、コリをほぐす筋弛緩剤と鎮痛剤で効果が見られます。
ストレスがどうしてもたまりがちな場合は、安定剤で効果が見られます。我慢せずに、専門外来で治療を受けてみましょう。

〈生活習慣病〉

生活習慣病の危険因子は、1)高血圧、2)糖尿病、3)高脂血症、4)喫煙、5)肥満などです。
放っておくと全身の動脈硬化が進み、様々な障害を起こします。
肥満者は正常体重者とくらべて、5倍も糖尿病になりやすく、高血圧は3.5倍、心疾患は2倍もかかりやすい事をご存知でしたか?
睡眠時無呼吸症候群、女性では月経異常や不妊症にもなりやすいのです。
生活習慣病の予防は食生活から。しかし無理なダイエットは禁物。食事指導をしている病院もあります。動脈硬化の検査や、脳ドックなどもあります。

〈ホルモン異常〉

私たちの身体の中にはたくさんのホルモンが分泌されており、その中枢が脳下垂体というところです。
特に女性はホルモンのバランスが崩れることによって、さまざまな症状が引き起こされます。生理不順、不妊、更年期障害、むくみ、便秘がち、皮膚がかさかさ、骨粗しょう症などが気になるようでしたら、専門医に相談してみましょう。

〈痴呆症〉

痴呆症の原因には大きく分けて、脳血管性痴呆、アルツハイマー型痴呆、その他のものがあります。
生活習慣病を予防することで脳血管性痴呆を予防することができます。リスクファクターがないかどうか、一度チェックを受けましょう。
軽症・中等症のアルツハイマー病に効く薬が発売されました。進行を食い止める効果があるとされています。ただし早期診断が重要。検査ができる施設は限られています。専門医に相談してみましょう。

受診の流れ

もし、何らかの自覚症状があるならば、迷わず受診しましょう。
来院すると、予診票を書いた後、医師の診察を受けることになります。その後、必要に応じて血液検査、各種検査、薬を貰うこともあります。

アドバイス
  • 保険証を必ず持参するようにしましょう(一部保険に対応していない治療もあります)。
  • 病院によって診療内容が異なります。確認してから受診しましょう。
  • 要予約の場合があります。確認してから受診しましょう。
  • 脳神経外科は行きにくいかもしれませんが、早期診断が大切です。気になる症状があったら、ほんの少し勇気を出して相談してみましょう。今までの悩み・苦しみから解放されイキイキとした毎日を送るためにも、一度脳神経外科の受診をおすすめします。

(協力:山王クリニック/東京都港区 山王直子先生)